2017.5.11筆跡試料の作成

筆跡試料作成録~2017

通算26回目頃の世間

今回から,筆跡試料作成のに合わせ,その時その時の世間の様子を記事として,毎回アップすることにしました。タイトルとほとんど関連がなくなりますが,お付き合いいただければ幸いです。


前回(2017.5.1)の試料作成のとき,北朝鮮に関連したことを書きましたが,本日は韓国の大統領選の記事が読売新聞の一面を飾っています。

戦争にならなければ,それに越したことはないですね。

適度な抵抗感は書きやすさの元になる

ゴールデンウイークも明け,週も後半に入り,そろそろ夏に向けて本格始動という方も多いのではないでしょうか。

仕事や勉強がはかどる条件は様々ありますが,筆跡鑑定人の観点から申しますと,湿度が多くなるこれからの時季は,事務仕事に向いていると思います。

書類が適度な湿気を持つと,ペン運びに抵抗が生まれ,ペン先が紙に密着している感覚が増えますので「なめらか」な書き心地となるからです。

これは,書類をガラスなどの硬い机に置き,ペンで筆記すると,ペン先が滑り過ぎ,かえって書きにくく,何か下敷となるものがある方が書きやすくなるという,あの状況と似ています。

デスクマットなどが売れる理由も大概そんなところでしょうね。

このときの「ペン」はボールペンなどの硬筆を指しますが,同じ硬筆でも「鉛筆」は異なります。

鉛筆は,芯が削れ微細な粉になって紙の繊維に付着して筆跡となります。ボールペンと違い芯自体に抵抗があるので,紙の抵抗が増えるとペン先が重くなり,書きにくくなってしまいますので,湿気のある紙に適していません。

このため,「ノートには敷き」という黄金コンビが受け入れられているのでしょうね。

ある人が,筆記をして残されたものが「筆跡」ですが,筆記具と紙だけでなく,執筆環境が与える影響も少なくないので,筆跡鑑定には実地に基づく研鑽が必要なのです。

思いがけず,筆跡鑑定のプチ講義でした。


最後までお読みいただき,ありがとうございました。