筆跡鑑定と印章鑑定の研究用試料の作成:209回目

筆跡試料作成2022

筆跡鑑定と印章鑑定の研究用試料の作成:2022年6月11日

おはようございます。本日の横浜は薄曇りのお天気ですが,時折吹く風が湿気をさらっていくので比較的過ごしやすい朝を迎えています。

新聞の記事にもありますが,はやぶさ2がリュウグウから持ち帰った砂の中にアミノ酸や水やが含まれていたそうで,地球の水の起源を解明することに役立つそうです。その水は太陽系誕生から500万年後頃のもので当時は40度程度と温かく鉱物と溶け合った痕跡もあるそうです。
そんなことまでわかる科学技術とそれを開発した人々にも驚きですが分からないものが分かるようになっていくのはワクワクします。

分からないことが分かるようになると言えば,弊所でも赤外線カメラPENTAX KP-IRを駆使して不可視の筆跡を可視化する調査を行っていますが,今年から事務所を飛び出して出張撮影に乗り出すことにいたしました。
それに向け,アウトドアでの撮影にも耐えられるよう新規機材を購入しており,下の写真はPENTAX KP-IRをマンフロットのカーボン三脚に載せ,マウスコンピューターE10をつないだものです。

PENTAX KP-IRをマンフロットカーボン三脚に載せてマウスコンピュータを接続1

PENTAX KP-IRをマンフロットカーボン三脚に載せてマウスコンピュータを接続2

屋外撮影の予行練習のときに撮影した写真ですが,これだけでPCでカメラを操作しながら赤外線撮影をすることができますので,神社や仏閣,個人宅などに出向いて壁面の掛け軸や天井に掲げられた絵馬などを撮影することが可能です。
また,カメラと三脚の間に俯瞰用アームを取り付ければ机上に置いた文化財などを撮影できますのでこのセットが基本となります。

ちなみに事務所内での撮影風景は下の写真のようになります。

赤外線カメラによる写真撮影:特殊鑑定

これは種田山頭火が文机に自筆で俳句を綴った筆跡を,筆跡鑑定のために赤外線撮影したときの様子です。文机を永年使用したことや自然環境からの経年変化により文字が消えかけたり見えづらくなったりした箇所も,赤外線撮影で執筆当時の筆跡を鮮明に再現することができ,わからなことをわかるようにすることができました。

身近な事も宇宙レベルでも科学技術ってすごいなぁと素直に感動してしまいます。


最後までお読みいただきありがとうございました。
次のブログ更新まで,あなたと私に良い風が吹きますように。