2018.12.11-養子縁組届の筆跡鑑定

筆跡試料作成2018

養親になる人欄の署名が重要

養子縁組届は筆跡鑑定の依頼が多い案件であり,依頼の99%は養子縁組届の右側にある「養親になる人」欄の,「届出人署名押印」欄の筆跡について,本人確認のための筆跡鑑定が行われます。

左側が養父欄,右側は養母欄

養親になる人欄の届出人署名押印欄は二つに分かれており,左が養父,右が養母になる人が自署する決まりがあります。私が鑑定した中で,養親夫婦がそろっていることは稀であり,大抵は養父か養母のどちらか一方の筆跡鑑定を行います。

横書きの署名に限定される

養子縁組届は「黒のボールペンか黒インキ(ペン)」で記入するという決まりがあり,ほとんどの方が黒のボールペンで記入しています。養親になる人欄の署名押印欄も例外はありませんので,筆跡鑑定を行う場合,養父養母欄に名前のあるご本人様の筆跡も,硬筆を使用した横書きの署名を対照資料として比較鑑定を行います。

養子縁組届の偽造

父や母が死去したとき,遺言書がない場合は,遺産分割協議書という書類を作成して遺産を分配するのですが,自分の知らないうちに父や母が養子縁組を組んでいて,自分たち実子の他に養子の存在が明らかになることがあります。当然ながら養子にも相続権が発生しますので,実子の相続分が減ることになります。
そうしたとき,筆跡鑑定によって,養親になる人欄の届出人署名押印欄の筆跡が,父や母によるものではないと判断されることがあります。
これは,相続財産の不正な取得を目的とした養子縁組届の偽造であることが予想されますので,弁護士などに相談の上,速やかに対処する必要があります。

養子縁組届の筆跡鑑定と時間経過

養子縁組届の筆跡鑑定は,届出が役所で受理されて,数年から数十年後に行われることが多く,その当時に養父や養母が実際に署名した筆跡が残っていないことがあります。筆跡鑑定では書かれた時期が近い筆跡を優先的に比較対照しますので,執筆時期が離れてしまうと確かな鑑定結果が得られないことがあり,養子縁組届の筆跡鑑定は,時間経過という厚い壁に阻まれることもあります。

こうした事態に陥らぬように,日ごろから,祖父母や両親には,手書きの年賀状や手紙などでやり取りする習慣をつけておくと良いでしょう。

筆跡試料の作成-83回目

2018.12.11筆跡試料の作成

ここ横浜では,曇り空でとても寒い日を迎えています。

師走もあとひと踏ん張りです。

年齢を重ねると子供のころのようにクリスマスではしゃぐ気持ちはなくなりますが,いただきものの中にクリスマスに因んだものがあるとホッとするのは,まだどこかに子供性が残っているからなのでしょうか。

WordPressのエディターが新しくなり,不慣れなため記述に時間がかかりました。


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