筆跡鑑定無料化の取り組み

鑑定人ブログ

子供のいじめ問題を解決するために

母子家庭イメージ

弊所では開業以来,筆跡鑑定を通じて「いじめ問題」に関わってきました。2017年5月から6月末にかけて試験運用した筆跡鑑定無料化において様々なご意見をいただき,その経験に基づき母子家庭などで低所得世帯の方を対象に筆跡鑑定を無料で行う取り組みをはじめました。
2023年までの6年間で御利用いただいた方は数十人程度と少なく,その理由として不正利用防止のため審査基準が厳密であったことが挙げられますが,実質所得が低下し続ける昨今の世相に伴い,筆跡鑑定無料支援の抜本的な見直しを行うことといたしました。

筆跡鑑定無料支援サービス

鑑定無料支援サービスを御利用いただける方は次のすべてを満たす方が対象です。

  • ひとり親世帯の方
  • 世帯年収が200万円未満の方
  • お子様の御年齢が18歳未満の方
  • 鑑定事項がお子様にかかわる方

ひとり親世帯の保護者とは父母の他,祖父・祖母,叔父(伯父)・叔母(伯母),兄・姉などを含みます。
筆跡鑑定無料支援サービスで作成する報告書は「筆跡鑑定の結果予測」若しくは「筆跡鑑定簡易報告」になります。「筆跡鑑定の結果予測」は正規の筆跡鑑定を行ったときの鑑定結果を鑑定人の経験と見識により予測するものであり,「筆跡鑑定簡易報告」は正規の筆跡鑑定における鑑定作業を行い結果報告を行います。御相談内容や筆跡鑑定を行う書類の状態などにより適切な調査を判断させていただきますが,鑑定人により継続調査が必要と判断された方は筆跡鑑定無料支援サービスを複数回ご利用いただくことが可能です。
お子様が関わる筆跡鑑定としてご依頼の多い「誹謗中傷文」や「落書き」,又は「自作自演の疑い」などの実態をつかむことにお役立ていただけるかと存じます。
詳細は「ネットで筆跡鑑定|結果予測」のページをご覧ください。
なお,この支援サービスはひとり親世帯が対象のため,離れて暮らす給与所得者の親・祖父母がいる方,又は成人している子供が給与所得者である場合は支援サービスを受けることはできません。給与所得者とはフリーターを含みます。ただし,成人している子供が学生の場合は学生証の写しを提出していただくことで給与所得者ではないものみなしますので,支援サービスの審査を受けることができます。

審査に必要な書類

  • 保護者の身分証明書(免許証や保険証)の写し
  • 住民票(世帯全員)の謄本
  • 給与明細書(直近3か月間)の写し
  • 自営業者等は前年度の確定申告書の写し

各書類の取得日が申込日と離れていたり,審査に必要な書類が不足していたりすると審査を通りません。また,弊所が必要とする他の書類をご提出いただくことがございますが,そうした書類についても同様です。

筆跡鑑定に必要な書類

  • いじめ文書や落書きなど
  • いじめ文書や落書きなどと比較対照する筆跡

筆跡鑑定無料支援サービスの審査を通過した方には,筆跡鑑定に必要な書類の詳細をお伝えいたします。

筆跡鑑定無料支援サービスのお申し込み

審査書類はメール及び郵送にて承ります。メールの場合は下記メールフォームからお申し込みください。こちらはTLS(旧SSL)暗号化通信を使用していますので安心してご利用いただけます。郵送の方はこちらを御参考ください。

    生年月日
    西暦

    お問合せ内容
    支援サービスのお申し込みご相談

    お客様にご確認させていただきます。

    筆跡鑑定無料支援サービスの審査が終わりましたらメールにて御連絡いたします。
    あらかじめプライバシーポリシーをお読みください。
    ※お客様側のメールソフトでフィルター設定がある場合,「yjrc.jp」を受信リストに設定してください。
    ※お客様がご利用のメールサーバーの設定によっては,私どもの返信メールが届かない場合がございます。2営業日を経過しても返信がない場合は,お電話にてお問い合わせください。

    筆跡鑑定無料支援サービスのご注意点

    • 筆跡鑑定無料支援サービスへお申し込みいただいた書類は審査通過の有無にかかわらずご返却いたしません
    • 筆跡鑑定無料支援サービスをお申し込みいただいた書類や鑑定内容に疑義が生じたときは予告なく調査を打ち切ります
    • 筆跡鑑定無料支援サービスの提供が困難と判断される場合は予告なく調査を打ち切ります
    • 筆跡鑑定書等の作成が必要な場合は有料になります

    筆跡鑑定無料支援サービスで改善されたこと

    必要書類の負担軽減

    筆跡鑑定無料支援サービスになることにより必要書類が以下のようになります。

    従来 現在
    戸籍謄本(全部証明書) 住民票(世帯全員)の謄本
    所得証明書(非課税証明書or課税証明書) 給与明細書(直近3か月間)の写し
    雇用証明書 必要なし

    従来は「戸籍謄本(全部証明書)」が必要でしたが「住民票(世帯全員)の謄本」になり,「所得証明書(非課税証明書or課税証明書)」は「給与明細書(直近3か月間)の写し」に変更され,「雇用証明書」は直近の給与明細書で代用できますので不要となりました。

    鑑定所要日数の短縮

    以前は有料で御依頼いただいているお客様の後に鑑定スケジュールを組んでいたため,ご予約状況により数か月順番待ちをしていただくことがございましたが,改善後は鑑定スケジュールの隙間時間に筆跡鑑定を行うことになりましたので,あまり時間をおかずに調査結果を報告することが可能になりました。ただし,有料で御依頼いただいているお客様が優先されますので鑑定作業を幾日か休止することがございます。

    ※この記事は2017年5月22日に投稿し,筆跡鑑定無料化後のお客様の反応をお伝えすることを目的として,2017年6月6日に記事を加筆。2023年7月9日に筆跡鑑定無料支援サービスとして必要書類やサービス内容を改善し同年9月20日更に御利用いただきやすいようにいたしました。同年11月22日補足事項を追記しました。

    筆跡鑑定の無料アプリ

    筆跡鑑定のアプリやフリーソフトについて,「筆跡鑑定を申し込みたいけど費用が掛かるので,無料のアプリやソフトはありませんか?」というお問い合わせをいただきます。

    残念ながら,筆跡鑑定をしてくれるアプリやソフトは民間にはありません。また,筆跡鑑定の精度を考えると,筆跡鑑定ができるアプリやソフトを開発できたとしても研究開発費がかかっているため,使用するには有料になると思われます。

    個人的には,性格診断などの部類に属する筆跡鑑定であれば,「筆跡鑑定アプリ」や「筆跡鑑定フリーソフト」を作れるかもしれませんし,他者の人生を大きく左右する者とも思えませんので,そうしたものを勧めることもあろうかと思いますが,執筆者の異同判断を行うための筆跡鑑定においては,他者の人生を大きく左右することにつながりますので,汎用のアプリやフリーソフトがあったとしても,それを使う気にはなれませんし,お勧めすることもないでしょう。


    最後までお読みいただき,ありがとうございます。

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