複写式書類の加筆調査
複写式書類とは
複写式書類は領収証や請求書、納品書、宅配便伝票などに古くから使用されていますが、その仕組みは上に置かれた紙の裏面に塗布されたインクなどが執筆時の筆圧により下の紙に筆跡が複写される仕組みとなっています。
こうした複写ではカーボンによるものとインクの化学反応を利用するものとに分けられます。下図は一般的な複写式の領収証で、上がカーボンを使用した複写の「バックカーボン」で、下は化学反応による複写の「ノーカーボン」です。
これらは、上に置かれる紙の裏側でも見分けることができます。
ノーカーボン式複写書類の加筆調査
本項ではノーカーボン式複写書類の加筆検査について解説いたしますので、サンプルを使い説明いたします。下図はノーカーボン式領収証の1枚目に書かれた画像です。
次にこの下の2枚目に当たる、ノーカーボン式複写の領収証が下図になります。
金額欄を見ると「¥110,000-」となっており、1枚目と見比べると金額の6桁目に「1」が加筆されていることが分かりますが、こうした領収証の1枚目は発行元の控えになり、利用者は2枚目を受け取りますので、経理担当などが1枚目と2枚目を突合する機会はなく、色味や線の太さで見分けることは困難なため、発覚しない傾向にあります。
こうした加筆改ざんは特殊な光線を当てて観察することにより解明が可能です。
下図はサンプルの金額欄6桁目を中心に撮影した画像です。
左の画像は通常光で撮影したもので、右の画像は特殊な光線を当てて撮影したものです。通常光では変化はありませんが、特殊な光線を当てると変化が見られました。
ノーカーボン式複写の筆跡は化学反応により印字されるため,特殊な光線を当てて観察すると筆跡が変色します。この領収証では赤く変色しましたがが、加筆された「1」は同じ領収証の1枚目と化学反応をして印字されていないため筆跡が赤く変色せず、異なる色味で撮影されています。このことから、金額欄6行目の「1」は加筆改ざんされたものであることが分かります。
疑義のある筆跡を除き他の筆跡は色味が同じであるため、発行元は領収証を滞りなく記入したことが明白であり、また、発行元が領収証を記入する際に金額欄の6桁目の数字を記入するときのみ1枚目の書類を入れ替える合理的な理由もないため、この領収証の6桁目の「1」は領収証が発行された後に不正な方法によって加筆された筆跡であると結論付けることができます。
本項ではノーカーボン式複写書類の加筆検査について解説しましたが、カーボン式複写書類や単一書類の不正な加筆に対する検査方法も開発されていますので、複写書類に加筆の疑いがある場合には弊所へ御相談ください。
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